ビジネス用語「フィックス(fix)」の意味とは?正しい使い方を例文で解説

「フィックス(fix)」という言葉は、仕事上の普段の会話の中で、よく出てくる言葉です。

「フィックス」に限らず、仕事上で頻繁に使われる言葉は、曖昧な知識でなく正しく理解しておくのが、ビジネスマンとしてのスタートになります。

今回はビジネス用語として重要な言葉の1つである「フィックス」を、できるだけわかりやすく解説したいと思います。

まずはビジネス用語の一般的な「フィックス」の意味を説明し、その後、ビジネスシーンでよく使われる「フィックス」の意味の、正しい使い方を例文で解説します。

そして「フィックス」に似ている言葉や間違いやすい言葉も紹介しますので、関連する言葉も含めて正しく理解してください。

「フィックス(fix)」の意味とは?

「フィックス(fix)」の意味とは?

「フィックス」はいろんなビジネスシーンで出てくる言葉ですが、これは英語の「fix」からきています。

本来の英語の「fix」には数多くの意味がありますが、ここではビジネス用語として使われる「フィックス」の意味を中心に解説したいと思います。

一般的なビジネス用語として、「フィックス」という言葉を使うシーンには、3つの意味があります。

それは『最終確定』『調整』『修正完了』の3つの意味です。

『最終確定』の意味の「フィックス」は、代表的な使い方として“方針がフィックスした”“条件がフィックスした”などと使います。

“方針がフィックスした”の意味は、方針を決定する段階でいろんな案や意見が出され、議論・検討した結果の『最終確定』の意味になります。

“条件がフィックスした”の意味は、契約内容や価格などを、交渉の中でお互いに歩み寄った結果の『最終確定』の意味です。

『調整』の意味の「フィックス」は、代表的な使い方として“スケジュールをフィックスした”“会議内容をフィックスした”などと使います。

“スケジュールをフィックスした”の意味は、会議や商談の日程、また場所や参加メンバーなども含めた『調整』の意味になります。

“会議内容をフィックスした”の意味は、議題や進行スケジュール、会議担当者や発言者などの『調整』の意味です。

『修正完了』の意味のフィックスは、“提出書類をフィックスした”“報告事項をフィックスした”などと使います。

“提出書類をフィックスした”の意味は、会議などへ提出する書類内容を検討して、その内容を『修正完了』したの意味になります。

“報告事項をフィックスした”の意味は、役員等への報告事項を直属の上司などと検討し、その内容を『修正完了』したの意味です。

その他、一般的なビジネス用語以外で使われている意味としては、『決める』『固定する』『取り付ける』などがありますね。

特にIT業界や金融業界や建築業界で使われる「フィックス」の意味には、少し特殊な使い方がありますので、後ほど解説したいと思います。

⇒もっとビジネス用語を知りたいという方向けにビジネス用語が学べるおすすめの本5選を紹介しています。

ビジネス用語が学べるおすすめの本5選

2019年5月13日

「フィックス」の正しい使い方を例文で解説

「フィックス」の正しい使い方を例文で解説

ここからは、「フィックス」の正しい使い方を例文付きで解説していきます。

今回は、以下の3つのシチュエーションを想定して、「フィックス」の使い方を紹介していきます。

  • ①事業部で行われた会議で「新規事業の方針がようやくフィックスした!」と言われたとき
  • ②取引先との電話後、上司から「スケジュールはフィックスした?」と聞かれたとき
  • ③明日の会議を控える中で、同僚に「昨日お願いした書類はフィックスした?」と質問されたとき

①「最終確定」という意味で使われるフィックス

「最終確定」という意味で使われるフィックス

1人で短時間に完結する仕事もありますが、ほとんどの仕事には決裁までに多数の人が関わり、そこに時間的な経過も加わってきます。

複数の人が1つの共通する仕事に連続して関与している場合に、みんなで目指しているのは「最終確定」というゴールになりますね。

シチュエーション

友人/男性

新規事業の方針がようやく『フィックス』した!

私/女性

フィックス?えーと、どういう意味だっけ?

わかりやすい意味に変換

友人/男性

新規事業の方針がようやく『最終確定』した!

私/女性

お疲れ様です!時間はかかりましたが、その分いいコンセプトができましたね!

使い方の解説

重要な『計画』や『案』は、最初から内容を確定させずに、段階的に内容を詰めていくのが一般的な方法になります。

まず担当部署(担当者)が『素案』を出し、上司や関係者との調整後に『完成案』を作成し、それを関係者間で検討・修正して、「最終確定」の『案』になります。

このように、今まで複数の人が関与してきた『計画』や『案』を、関係者の共通した認識で「最終確定」させることの意味として、「フィックス」が使われます。

②「調整」という意味で使われるフィックス

「調整」という意味で使われるフィックス

1人で短期間に行なう仕事には、調整の必要はほとんどありませんね。

しかし、通常の仕事は複数で行ない一定の期間が必要ですので、それがビジネスの難しいところになります。

そこに社内の人間だけでなく、取引先など社外の人間がからんでくると、高度な調整力が必要になってきます。

シチュエーション

上司/男性

スケジュールは『フィックス』した?

私/女性

フィックス?この人は何を言っているのだろうか・・・。

わかりやすい意味に変換

上司/男性

スケジュールは『調整』した?

私/女性

しました!先方とのミーティングは来週の月曜13時からの予定です。

使い方の解説

上記の会話内容は、スケジュール調整の意味での「フィックス」です。

しかし調整の意味の「フィックス」には、スケジュールだけでなく、場所や人や内容も含めた意味での調整があると理解してください。

調整力はビジネススキルとしては重要な要素であり、一般的に調整力の弱い人は交渉力も弱い傾向が見られます。

つまり、相手を交渉の場につかせるには、事前の調整力が必要だということですね。

③「修正完了」という意味で使われるフィックス

「修正完了」という意味で使われるフィックス

ビジネス社会では、最初から完璧なものが出来上がるのは稀なことで、途中修正が発生することは日常茶飯事のことです。

ダブル・トリプルチェックが入り、文書の誤字・脱字はもちろんですが、内容に不備があるものなどは当然のことながら修正を行ないます。

ここで言う「修正」とは、間違いを訂正するという意味ではなく、現在よりも仕事内容の質や完成度を高めるという意味で考えてください。

シチュエーション

友人/男性

お疲れ様!昨日お願いした書類は『フィックス』した?

私/女性

フィックスってどんな意味だっけ・・・?

わかりやすい意味に変換

友人/男性

お疲れ様!昨日お願いした書類は『修正完了』した?

私/女性

書類の修正なら終わってるよ。印刷が終わったらすぐに渡すね!

使い方の解説

仕事が終了した場合は、すぐに終了報告せずに、常に確認チェックする習慣をつけましょう。

ルーティンワークはセルフチェックで大丈夫ですが、重要な仕事には違う観点から客観的に確認できる、上司などのダブル・トリプルチェックが必要です。

ビジネス的な考え方としては、終了後の「修正完了」が終わって、そこで「仕事の完了」となります。

「修正完了」になるまでは、その仕事は正式に終わったわけではなく、何らかのミスがあっても弁明することはできます。

「修正完了」後の仕事は正式に完了した仕事であり、弁解の余地はなく、実行者のミスになり評価につながってきます。

「フィックス」と似ている言葉・間違いやすい言葉

「フィックス」と似ている言葉・間違いやすい言葉

「フィックス」はビジネス的に使いやすい言葉であるため、数多くの業界やビジネスシーンでいろんな使われ方があります。

ここでは一般的なビジネス用語の意味と、言葉は似ているけど違いがあるとか、間違って使われやすい言葉の主だったものを紹介します。

「フィックス」と「バグフィックス」の意味の違いとは?

「フィックス」と「バグフィックス」の違いとは?

「バグフィックス(bug fix)」はIT業界の用語で、ソフトウェアに内在する「バグ」を修正する意味で使われます。

ソフトウェア内のプログラムの「バグ」を修正すること自体を「バグフィックス」、また修正が完了したものを「バグフィックス版」という言い方をします。

「修正」という意味では、一般的なビジネス用語の「フィックス」と似ていますね。

しかし、一般的なビジネス用語では対象が主に書類内容であるのに対して、IT業界では対象がソフトウェアのプログラムや仕様書の修正になります。

*バグ(ソフトウェア内に存在する不具合や脆弱性の意味で、プログラムに内在するものを『潜在バグ』、仕様書自体に内在するものは『仕様書バグ』と言う)

「フィックス」と「ペンディング」の意味の違いとは?

「フィックス」と「ペンディング」の違いとは?

英語の「ペンディング(pending)」の本来の意味には、『未決定で』『係争中で』『宙ぶらりんで』などの意味があります。

そして、ビジネス用語として使う「ペンディング」は、本来の意味から派生して『保留』『見送り』『未解決』という意味で使われています。

ビジネス用語の「フィックス」の意味は、『最終確定』『調整』『修正完了』であり、これらの意味は課題を解決するための手段になります。

一方、「ペンディング」は前記説明のように、課題の解決そのものをその時点では中断し、先送りすることを選択することです。

ここで注意しなければならないのは、「ペンディング」とは「中止」ではなく先送りの意味で、議会で言うならば「継続審議」にあたりますね。

ですので、今は差し迫って解決する時期ではなくても、いつかは解決しなければならない課題が残された状態と考えるできでしょう。

「フィックス」と「FIX」の意味の違いとは?

「フィックス」と「FIX」の違いとは?

英語の「FIX」の意味には前述のように、『決める』『固定する』『取り付ける』などの意味もあります。

これらの英語の「FIX」の意味に近い使われ方をしているのが、金融業界や建設業界や映像業界などで見られます。

金融業界では、FX(外国為替証拠金取引)において、『値決め』のことを「FIX」や「FIXING」という言葉を用いて表現します。

また建設業界では、採光だけの目的で開閉できない固定のはめ殺しの窓のことを、「FIX窓」と呼んでいます。

そして映像業界では、画像とカメラを固定して撮影する手法や、物理的に固定する行為を「FIX」と表現しています。

このようにこれらの業界では、「フィックス」を何らかの数値決定や、手法や物の固定という意味で使っていますね。

「フィックス」と「フィクスト(fixed)」の意味の違いとは?

「フィックス」と「フィクスト(fixed)」の違いとは?

「フィクスト(fixed)」は「フィックス(fix)」(動詞)の形容詞であり、過去形または過去分詞です。

日本語の意味としては、『固定した』『不動の』『確定した』などになります。

つまり何らかの動きが確定し固定されたものと、捉えた方がいいでしょう。

ビジネス分野で関連する「フィクスト」の例を挙げると、以下のような日本語対英語の使われ方になります。

※定刻⇒a fixed time、定期預金⇒a fixed deposit、固定為替相場⇒a fixed exchange rate、固定観念⇒fixed ideas

「フィックス」と「ポストフィックス」の意味の違いとは?

「フィックス」と「ポストフィックス」の違いとは?

「ポストフィックス(postfix)」はIT用語で、メール転送エージェント(MTA)の中にあるプログラムの1つになります。

一般的なビジネス用語として使われる「フィックス」の意味とは違いますので、もう少しわかりやすく説明しましょう。

電子メールをSMTP(Simple Mail Transfer Protocol)と呼ばれるプロトコル(通信手順)で、送信・転送するコンピュータのことをSMTPサーバーと言います。

SMTPサーバーの役割を区分すると、以下の3つになります。

  • 『メールユーザエージェント(MUA)』:メールソフト
  • 『メール転送エージェント(MTA)』:メール仕分け用のプログラム
  • 『メール配信エージェント(MDA)』:メール配信用のプログラム

メール転送エージェント(MTA)には、メールを仕分けする役割があり、その中にはいくつかのプログラムがあります。

その中の1つとして「ポストフィックス(postfix)」があり、それ以外には「sendmail」や「gmail」などがあります。

オープンソースのMTAとしてはsendmailが有名ですが、postfixはSendmailよりも高性能でセキリュティも優れていると言われます。

「フィックス」と「フィックスドフォント」の意味の違いとは?

「フィックス」と「フィックスドフォント」の違いとは?

PCなどのフォント(書体)の文字幅は2種類あって、「プロポーショナルフォント (proportional font)」と「フィックスドフォント(fixed font)」になります

「プロポーショナルフォント」とは、文字ごとの文字幅を変化させ、文字の並びをスッキリさせて見やすくしているものです。

「フィックスドフォント」とは、フォントの文字幅がすべて同じ幅で表現されているものです。

たとえば、英字の「I」という字は細いですので、「フィックスドフォント」だと両サイドの文字との間に目立った隙間ができますね。

これが「プロポーショナルフォント」だと、「I」の文字幅を狭く変化させて見やすくなっています。

ですので「フィックスドフォント」の意味は、一般的なビジネス用語の「フィックス」よりは、英語の「fix」の文字幅を『固定』するという意味に近いと思います。

PCの書式設定ツールバーを開くと、フォントの一覧が出てきますが、その名前に「P」の文字が入っているのが「プロポーショナルフォント」になります。

一般的に文章(日本語や英語など)を多く作成される人には、「プロポーショナルフォント」が向いています。

まとめ

まとめ

ビジネス用語としての「フィックス」には、『最終確定』『調整』『修正完了』などの意味があります。

したがって、それぞれの使われるシーンによって、その意味を正しく判断する必要があります。

よくありがちなミスとしては、自分は「フィックス」したつもりでも、相手がその「フィックス」を認識していない場合があります。

つまり「フィックス」には双方の認識を共有することも、「フィックス」のための行動と同様に、重要なポイントになりますね。

⇒もっとビジネス用語を知りたいという方向けにビジネス用語が学べるおすすめの本5選を紹介しています。

ビジネス用語の記事一覧

ビジネス用語が学べるおすすめの本5選

2019年5月13日

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です